2016年2月1日月曜日

【読書メモ】『加害者家族』鈴木 伸元 ★★★

話の中身は重いが、サクサク読めるし良いんじゃないかな。
実際に起こった事が書かれていて、とっぴな物ではないので、ザーッと読める。

内容的には、加害者家族の実体験みたいなのが半分。
それ以外は、加害者家族を取り巻く社会についての分析やらと
家族が気付けそうな加害者のサインや、
加害者家族支援の支援についての話が残り半分。

加害者家族のインタビューは、まさに青天の霹靂で
いきなりコレまでの生活を奪われるパターンばかり。
実際には、「家族にも責任あるよね」という事件も多々あるが、
そういうのはインタビューを受けてくれないだろうし、偏りがでるのは仕方がない。

感想としては、うっわホント大変だよねって感じだが、
やっぱりマスコミがクズなんじゃんってやっぱり思う。
ご近所の否定的な反応も、結局はマスゴミによる2次被害の影響が大きい。

あと、資料的にメモっておきたかったのは↓かな。


子供が加害者になるサイン

「重大少年事件の実証的研究」というのの結果から、
下記の3タイプがよくありそうとの事。

①幼少期から問題行動を頻発していたタイプ
虐待等、家庭に問題があるケースが多い。
問題行動が親に発覚した場合には怒られるが、その事が強い恐怖となって残り、
物盗りだけの犯行でも目撃者を殺してしまったりする。

②表面上は問題を感じさせることのなかったタイプ
 さらに2つに分けられる。
 ②-1、発達的な偏りが見られるタイプ
  表情や感情表現が乏しいという発達的名偏りの特徴がある。
  まぁアスペルガーとかか。
 ②-2、精神障害が疑われるタイプ
  正確な分析は難しい。らしい。
 1と2のどちらにもいえる事だが、障害がある人のすべてが事件を起こすわけでもない。
 なので、障害と事件とを短絡的に結びつけるのは危険である。っと。

③思春期になって大きな挫折を体験したタイプ
 勉強やスポーツなどで人より秀でていたため親から甘やかされて育った子供が、
 思春期になって自分では処理しきれない挫折を経験し、衝動的に殺人に至る。
 このタイプの子供は、学校の教師に対して見下した態度を取りがちだという。
 犯行直前の兆候については、微熱・腹痛などを訴えたり、
 学校への登校を突然嫌がったりするほか、他人への粗暴な振る舞いが見られたりする
 ・・・というが、他のタイプに比べて特徴的な行動と定義するまでには至っていない。

適当にググってみつけたこの辺も参考になりそうなのでメモ
平成17年度 少年非行事例等に関する調査研究報告書


トラヴィス・ハーシ教授の社会的絆論

人は社会との絆があることによって、犯罪を思いとどまっているという考え。
その絆が弱まった場合に、犯罪がおきる。

ハーシ教授があげた社会的な絆
①愛着:家庭や諸熊など周囲との絆
②コミットメント:社会に対する関わりの深さ
③規範意識:社会のルールに対する納得・理解
④関与:規則を守る行動に費やす時間

ちょっとこれだけだとなんのこっちゃ。
なのでその内、読んでみようと思う。

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